釣行記
本文へジャンプ 3月某日 
データ
3月上旬
くもりのち晴れ 
若潮
阿曽浦 ニュウカイ⇒トラフグ裏
コマセ ボイルにアミエビを混ぜる
ボウズ

阿曽浦


ほんとにあった悲しい話

ある日?阿曽浦へ行きまして、出船後船長のすぐ後ろの椅子に座って他のお客さんたちと歓談しておりました。解禁当時の阿曽浦の爆釣ぶりを常連さんにきいたりしていたところ、当時は渡船屋の数も4つくらいあったという話になりました。
その後数が減っていき、渡船屋がひとつだけになった時期があったのですが私はその時期阿曽浦へは行きませんでした。理由は以前その渡船屋でえらい腹の立つ目にあったからで、私がその話をしました。「船長が二日酔いで寝坊して、出船時間より30分遅れてきた。そして出船して、釣り場に向かう途中あわててたので不注意で定置網のロープにスクリューを引っ掛けて立ち往生しまた時間を食った。ロープがはずせずどうにもならないので他の渡船に助けに来てもらい、結局満員の客は全員志戸に降ろされ全滅。それでも普通の料金をとられた。頭にきてその渡船屋は2度と利用しないと思った」という話でした。

「そら、あかんわなー」などと笑いながら話していると、オジマに3組目の客を降ろし終わった船長が「あれ!あかん!クラッチが入らん!」と声を上げました。クラッチのワイヤーが外れるトラブルで、操船席ではクラッチ操作できなくなってしまいました。その場ではどうにもならず、常連さんが船底に降り、船長の指示にあわせて手動でクラッチ操作をしてもらい何とか港に帰って修理してもらいました。
幸い修理はすぐ終わり1時間ちょっとのタイムロスで済みました。でも私がああいう話をした直後にトラブルが起きたので、船長が気を使うんじゃないかと思い、「こういうトラブルはしょうがないことなので私は文句を言うつもりはない」と話すと、常連さんも「そうそう、どうせ早い時間には食わんし、今のうちに朝飯食べとこ」という感じで応えてくれました。


それで肝心の釣果のほうはどうだったって?
最初に降りたニュウカイは適度に荒れていて良い雰囲気。でもすぐ風が強く吹き出し、足下は浅くてイマイチで少し遠くの場所ではコマセと仕掛けを合わせ辛い状態になったので(道糸を沈むタイプに換え号数を落としたり、仕掛けもいろいろ試しましたけど)2時間半で磯替り。
時間がないので近くのトラフグ本島の一人だけ乗れる狭いスペース(こんな場所があるとは知らなかった)に降り、ここは風裏なので何とかなりそうだと探りを入れ始めた矢先、「ウネリいっぱーつ!バッカンさよならー!」で悲しみの結末を迎えたのでした。
その後、一応磯バッグに残してあったわずかな予備のサシエでちびちびやりましたけど、虚しい時間となりウキの沈め方の練習をするような感じで…。しばらく海面を漂っていたバッカン君も、終了の時間までには蛍の光の曲と共に沈んでいったのでありました。

このところの釣果情報どおり沖磯よりも志戸まわりや内磯のほうがよく、沖磯の人は釣果がなく志戸に乗った人たちはだいたいグレを釣っていた様子でした。最大は40センチちょいだったようです。

帰りの精算のとき、船長は「釣り時間が短くなって悪かったから」と謝りながら皆に500円ずつ返していました。恐縮しながら受けましたが私としてはああいうトラブルの場合は仕方がないと思います。